唇以外のすべてが舐め終わった……。
 もう後は顔では唇だけだ。それ以外は胸と腹部、そして……
「次はどこを舐めてほしい?」
「…………」
 言わないマレイアス。


 口と言えば……取り込まれると感じた。

 身体が快楽で……徐々に支配されていっている……ここで口を、口をされたら……。

「言うんだ、さもないと」
 追い立てるサルン。容赦はない。
「く、……く……くち」
「口? 口をどうしてほしいんだ?」
 ダークエルフ、サルンが冷酷に尋ねる。両手をマレイアスの頬にあてながら……。
 唇は……サルンの唇はもう目の前にある。なのにわざとしない……なんていやらしい性格。
「したいならさっさとしろ!」
 それでも気丈に反抗するマレイアス。
「それは答えになっていない」
 サルンは冷静だ。そこでマレイアスは、
「……舐めれば?」
 睨みながら嫌味のように言う。だがサルンはそれでも冷静だ。
「どういう風に舐めてほしいのかな?」
 サルンの嫌がらせにも似た言葉による反撃。
「好きに舐めろって!」
 怒鳴るマレイアス。ここまでされても気の強さは消えていない。
 だが、徐々に陥落の時は迫っている。

「じゃあ、言ってよ……唇を徹底的に奪ってくださいって」
「……き、きさまという奴は……」
 睨む、睨む……女騎士。

 しかし睨むだけだ。言わせたいのだ、サルンは……徹底的に……すべてマレイアスが自ら言ったという形にしたいのだ。
 もう、マレイアスもどうなってもいいと言う思いもある。が、どうしても、どうしても抵抗感がある。
 口を奪われる……それは自分を奪われる気がするのだ。
 膣にペニスが入るのとは違った屈辱……それを感じているマレイアス。
 
 しかしそう思えば思うほどサルンは楽しい。

「言うんだ……マレイアス。もう言うしかないんだよ」
 火照る肉体。おそらく舐められた唾液の効果だろう。身体が疼き始めている、わかっている、わかっているマレイアス。

「んぐうう! んぐううう!」
 一方のセイキンはペニスを丁寧にしゃぶられ始めた。
 ピンっと張ったようにそそり立つ少年騎士のペニス。
 それを女ダークエルフ達は口と舌でもてあそぶ。

「ほらほら、もうこんなに」
「すっご〜い、サルンぐらいになっちゃった」
 キャッキャッと笑う四人のダークエルフ。するとサルンが、

「猿轡をはずしてあげて」
「え? いいの?」
「ああ……」
 にこっと笑うサルン。触手の猿轡を外していいと言うサルン。
 ここでセイキンがモノを言えると言う事は……。





「やめろおおおおおっ!」
 叫ぶセイキン。この叫びは自分に対してではない!

「さあ〜、言うんだ、マレイアス」
 ここでセイキンの言葉の自由を……わざとだ。わざとやっている。

「きさまああああああっ! おぼえていろおおおおおっ!」
「うるさいね、この子は」
 怒鳴るセイキンに文句を言う女ダークエルフ。カリッとペニスの先端を噛む。その度にペニスがピクピクと喜ぶ。

 もう、女騎士は目がとろん〜としている。効いている、唾液が効いているのだ。淫欲効果がエルフの唾液にはある。

 (セイキン……)
 セイキンの叫び声をボーっとしながら聞く。そして……サルンを見る。

「く……唇を……」
 待っているサルン。ぎりぎりまで唇を近づけながら。女騎士の熱い吐息がサルンまで伝わる。
「う、……うばって……」
 ついに……ついに唇を奪ってと言ったマレイアス……。
 次の瞬間、マレイアスの唇はサルンの汚いやり方に征服された。


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