エルフのポルノ雑誌……もちろん載っているのは女エルフの裸や、美少年エルフのヌード等……

 これは結構過激らしい。レイプモノのようだ。パラパラとめくる王子様。嫌な気分になる。こういうジャンルは大嫌いなタイプ。
「これが、さらなる真実ですか? 馬鹿馬鹿しい!」
「まって、隠し事ならこういう所に隠すものよ」
 真剣に見ているミレーユお姉さん。

 レイプモノのポルノ雑誌を……

 内容はこうだ。1ページに一枚の絵と、簡単な文章がある。次から次に、エルフの男が、女エルフや、人間の女を犯す内容だった。ただそれだけが、永遠と続いている。

 さらにこいつは、100ページ、50巻もあるようだ。

「……馬鹿にしてますよ」
 あきれるエルディーニ。しかし、ミレーユは違った。

「何か意味はあるようよ。この絵」
「絵に?」
 王子が聞く。鬼畜なエルフ男が、女たちを襲って凌辱しているだけだと思う王子。
「ほら、みんな同じ男よ、コレ」
「…………確かに」
 襲っている男は、みな同じ男の表情であった。ただ、小人のように書かれていたり、別の巻では、大男や、服装も違っている。しかし、顔は同じだと気がついた。

「どういうことかしらね……う〜ん……あら?」
 何かに気づいたミレーユ。
「ねえ、ココ見て」
「ん? 何か……」
 ミレーユに寄りそうように見ると……

 色が違う……色が。

 ポルノ文章の色が一文字だけ違うのだ。さらに調べると各1ページごとに違う色はすべて一文字だけである。

「どういうことでしょうか?」
「う〜ん、これは……」
 考える美乳お姉さん。他のポルノの巻も見てみる。

 同じだ、すべて一文字だけ色が違う。しかし、これを組み合わせても、なんと書いてあるかもわからない。適当ばらばらに見える。これが順番がわかれば……

 ――あら……これは?

 1ページ、1ページにページ番号が振ってある。その対になる場所に、妙な番号がかかれてある。

 1−25、5−86、8−56というように……

 ただ、まったく法則性がない。バラバラだ。
 それにページ番号よりも、さらに小さいようだ。

 さらに調べると、全部の巻のすべてのページにある。


「面白そう〜」
「……この数字であわせろということでしょうか?」
「そうよ、多分そうだわ」
 ミレーユもそう思った。ポルノ雑誌は、一巻あたり、すべて100ページある。それが50巻……

 全部の色違い一文字を拾い出して、そのページに振られている、小さい番号で並べ替えろというわけだ。


「よし、やってみましょう!」
「大変ですよ、コレ、二人でやるのは」
「だめよ、他の者は、入れないわよ。これは領主の命令よ」
「うう……」
 正直、時間が惜しい王子。

「紙とペン持ってこさせるわ、待ってて」
 部下にいいつけるために部屋を出たミレーユ。


 一人になった少年が、じっと、ポルノの絵を見る。とても見ていられないシーンばかりだ。中には残虐なのモノもあるからだ。

 ――でも、これは……どこかで……見たような顔……

 だが、思い出せない。そう思っていると、ミレーユがやってきた。
「さあ〜謎解きパズルよ、楽しみ〜」
 のん気な姉さんだ。だけど、エルディーニもやる気になったらしい。

 そして、ちょっと怖い事を考えていた……

 ――この顔の人物って……まさか……
 嫌な予感がした……

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