「ああっ……ちょっと!」
 動かない身体……脱がされていく服……

「治療してあげるわ」
 そう言ってランカが、口付けする。

「ん……んんっ……」
 くちずけも治療か?

「この気持ちよくなるローション……中和剤なのよ」
「ちゅ、中和剤?」
「そう、サルディーニの体液をなくすために必要なのよ」
 にっこり笑って言うランカ。
「あ、あの……それ……」
「嘘は言わないわ……必要なんだから」

 とても必要とは思えない顔だ。

「さあ〜ここの治療から始めましょうね〜」
「こ、こら……やめてって」
「大丈夫よ、誰も来ないから……しばらく治療行為をするから、来ないように言っているの」
 しっかり準備を整えてのたくらみらしい。

「あぐっ!――」
 塗られた瞬間にあそこが熱い……
「ここ……いけない状態になっているわ。たっぷり塗ってあげる」
「あはっ……」
 もう火がついた女騎士……ランカはその火がついたあそこをまさぐっている。

「これからもじっくりと治療してあげる。あなたの専属治療師になってあげるからね」
「だ、だめよ……ああっ……うぐ!」
 感じてしまう身体……あの少年に開発された身体はもちろん生きている。

「いけないわ、こんなに濡れて……」
 触れば濡れるに決まっている。
「これは、たっぷりと治療が必要ね」
 うれしそうに言う、女軍人。一方のマレイアスは嫌そうだ。しかし、本気で嫌ではないらしい。

「おかしくなりそう……」
「これからも定期的に……治療しあいましょうね」
 もう先の約束までしている。ランカは、身体がレズの相手を欲しているらしい。インリはもういなくなるのだ。

「わたし……ここがよわいのよ」
 そう言ってやさしくアナルを撫でるランカ。

「あ、あは……」
「あなたはこちらね、マレイアス」
 さっそく美乳をもみながら、マレイアスの膣を責める。もう潤みきっている膣……


 こうして二人は、レズ治療にはまっていくのであった……





 それから、半年後のことである。ダークエルフでは、新しい王も決まった。
 エルディーニが王となり、ラブゼンも政治に参加するとのこと。ラゼは、王妃になる予定らしい。

 人々は、前王の死を痛んだ……
 病死と発表されたのだ。サルディーニのことにはまったく触れていない。

 ミシェルン以下の盗賊娘は全員処刑された。罪状は国家反逆罪であった。
 裁判は非公開で、皇族裁判というものにかけられ、一方的に判決を受けたのだ。

 こうしないと、サルディーニのことをしゃべられるからである。

 事実、ミシェルンは、被告人の時に、ひたすらしゃべったのだ。だが、非公開なのでまったく庶民にはわからない。おまけに調書もすべて偽造され、ただただ、大悪人サルンという人物と結託した、盗賊娘ということで終わらせたのであった。

 すべて王族たちは、封印したのだった。そうしなければ、この国は持たない。サルディーニの件、驚愕の事実……とても国民には話せないのだ。

 あのフィン少年にも、しっかりとミレーユが、身体で口封じを……今でもやっている。
 うらやましいものだ。

 そんな頃……


 ダークエルフの王城の門の側に、一人の女騎士の銅像があった。

 そこにはこう書かれてある……



 女騎士マレイアス……大悪人サルンを倒す。そのすさまじき英断と、知力をここに称える


 と書いてある。
 マレイアスは、王族でさえ、てこずった大悪人サルンを倒した英雄とされていた。そうやってマレイアスをたたえたのだ。それが償いでもあった。


 サルディーニのことを公言しないという条件で……
 一人の少年は……完全に数年前に亡くなったということで終わっていた。

 いや、終わらせたのだ。
 

 サルディーニは数年前に死んだ……サルディーニの歴史はそこで終わったのである。
 そしてサルンという悪人は、マレイアスと言う女騎士によって倒された。

 あの戦いで散った少年は、サルディーニではなく……あくまでもサルン。



 ただそれだけである……

 それが、ダークエルフの国民の知る事実になった……



女騎士マレイアス 完
BACK TOP あとがき