両手で丁寧にモノを支えて咥えこむリリス。まるで愛情を注ぐようにだ。本当なら引きちぎりたい気持ちだろう。その思いは行為ではなく目であらわしている。目は確実に相手を睨んでいるのだ。喉の奥まで使っているような行為でリリスが汚いやり方の男のモノを舐めている。

 …………

 無心で咥え、飲み込むように……

 ――リリス……
 圧倒されているのはミリアムの方だ。もう最初の背徳を楽しむ気もちもない。強気女の行動をじっと見守っている。すると仮面のリリパットがリリスに命令する。

「寝ろ」
 威圧感たっぷりの声だ。まずは正常位からといったところだろうか? その命令にリリスは素直に従った。ゆっくりと咥えていたペニスを口から引き抜く。そして汗とにおいにまみれた身体をじべたに這わせた。だが顔はしっかりと相手を睨みつけている。それがまたリリパットの心をくすぐる。

 (この強気心、どこで身につけたのか……)

 もはや感心している。それほどの女と認めている。今まで数多くの女をモノにし、時には力ずくで手に入れてきた男だが、ここまでの女はいなかった。

 ゆっくりと勝気な女王の身体の上に乗る。火照っている身体がリリパットの筋肉質の身体と重なり合う。下半身同士が火花を散らし始める。

「くあっ!」
 最初に声をあげたのはリリスだ。今までよりも根の深いような感触が膣肉から湧き上がって、お肉の穴の中にとろけるように入り込んでいく。

 太い……なんか違う……

 と身体が言っているようだ。ずぶりと根元まで潜り込んだペニスがゆっくりと愛撫をするように動き始めた。ちょっと目をつぶって口を噛むリリス。一瞬頭に快楽の激痛が響く。
 リリスの濡れた両足を両手で持ち、その間の穴に気を入れていく闘牛士。リリスが口を軽く開けて仮面の男を睨みつける。未だに相手はだれだかわからない。しかし……


 ――香水……匂い……

 あの時の香水の匂いだけはしっかりと頭に再確認するようによみがえる。
 そしてそれが印象に残るのだ。
 認めたくない愛液と恥辱と快楽とが混ざり合いながら、香水がそれをさらに覆うようにかぶさる……

 相当きつい香水だ。おそらく全身にかけているのだろう。裏の権力者の汗とたくらみを乗せて香水は激しく匂う……

 口ひげがにやっと笑った。

「くわああ!!」
 もう一度声を出すリリス。さきほどよりも強い刺激が頭にきた、さらにそれが断続的にねちねちとくるのだ。足をひろげられ、美乳をゆらされ、他の男達にみられながら。

 しかし目は生きている。相手を、憎き相手をしっかりと見据えて、強い意志を与えている。それがリリパットにはたまらなかった。さらに激しさを与える!


「あうっ! あっ……あはあああっ!!――――」

 身体がゆらされる、心が潰されていくような快感だ。しかし目は……目は……

 認めたくない絶頂がまた迫ってきた、辛い想いがまた募ってくる……


「くうっ!――――」
 ビクビクときた……それをゆっくりと鑑賞するリリパット。さらに身体が快楽と恥辱で支配されていく。
 しかし……目は……

 するとリリパットがまたモノを抜く。


「後ろになれ……」
 立ち上がりぴくぴくと筋肉質の身体を見せつけながら……


 リリスは素直に従った……目以外は……

「尻を突き上げろ」
 言われるままリリスはお尻を突き上げた……

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