新たなる企み


「あの〜レイカ様は?」
「あら・・ミクおはよう」
 にっこりと微笑むリリス。ミクはちょっと顔が赤くなった。
「もうお昼ですよ。リリスお姉さま」
 腕を組んで偉そうにするミク。それがまたかわいい。
「はいはいごめんなさい」
 今日リリスはいつもの時間には執務室に来なかった。疲れていたのだ。あの後、メイド達を相手して……。

 ふう……さすがにやりすぎたわね。

 最初はそんなつもりではなかったが、ミクとミセルバ様を見て、なにか来るものがあったのだろう。
「あのばあさんいないの?」
「もう、だめですよそんなこといっちゃあ」
 またもムッとするミク。
「大方、あの男のモノでも咥えてるんじゃない?」
 軽蔑した言い方だ。
「……はあ……じゃあ失礼します」
「ちょっと」
「はい?」
「はいじゃないでしょう〜報告しなさい」
にやりとリリスが笑う。カア〜っと赤い顔したのはもちろんミクである。
「幸せです」
 と……かわいい声で一言だけ。それがまたかわいい。

「ふ〜んよかったこと、で……どっちが良かったのかな?」
 一瞬不思議そうに見るミク。

「私とミセルバ様よ」

「あ、そ、そんな……比べるなんて……お姉さまはお姉さま、ミセルバ様はミセルバ様です」
 はっきり言い返すミク。

 ――うまくなったわね、この子……かわすのが。なら……

 椅子から立ち上がり大きな乳を揺らしながら部屋の鍵を掛けるリリス。

「ならどっちがいいか教えてあ・げ・る」
 昨日あれだけしたというのに……リリスも欲の深い女である。だがミクをかわいがるだけの目的ではない。次の段階へ向けての一歩の始まりなのだ。

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