それから30分近く経っただろうか?ひたすらロットは耐えている。柔らかくしないで……それはイカないで……ということだ。きちんといいつけを守っている律儀なロット。いや守りたくなるのかもしれない。

 ああっ!もう、限界だよ――

 ――チラリとリリスが見る。もうそろそろ終わらせないといけないのよねえ〜あんまりこの部屋にずっとは無理だろうしあ〜ん、もう、これからなのに――

 ――もうちょっと時間あればなあ〜ここで一気に……ふふふ。

 小悪魔の笑みを浮かべるリリス。部屋の鍵は掛けてあるからいきなり他の人間が入られることはない
 ましてこの時間ならロットに会いに来る人間はほとんどいない。メイド達も積極的には行こうとしない、というかメイドから迫ることは好ましくないということになっているからだ。身分の上の人間に対して失礼ということらしい。
 それでも一時間近くリリスの姿が消えている以上、探していたとすれば問題だ。まさかロットのペニスを焦らして遊んでましたとはいいわけ出来ないだろう。

「イって……ロット様」
「あっ、う……うん」
 最後の力を振り絞るかのような手の動きでペニスを絶頂へと追い詰めるリリス。

 あっ、いいっ……で、


 でるっ!でるよっ!リリス……くああああああっ!――


 焦らされたペニスがようやく許された発射を喜ぶかのようにピクピクと動く。勢いよく出される白い液体
 その後ドクドク……と搾り出すようにペニスが軽く痙攣する。

 ロットは……


 イッた……


 初めてのリリスとの経験。ライザとは発射するまでの関係には至っていない。やはり治療という壁は大きい。リリスは小さくなっていくモノをきれいにするように舐めている。

 ロットは……呆然状態――

 すごいっ!最高――

 メイドの唇でのおもてなし……リリスの危険なおもてなし。

 この日、ロットのペニスはライザに加えてリリスという小悪魔の所有物になりつつあった。






 人に会わないように自分の執務室に駆け込むリリス。鍵を閉め、着替えを始める。
 
 ――ふう〜むんむんする。

 匂いを消すために香水をつける。今は汗を流すというわけにはいかない。

 ――さ〜てと。
 身なりと整え、何事もなかったかのような表情を作る。仕事の開始。といっても見るだけだが。
 夜の晩餐会等でもない限りリリス、レイカクラスになるとすることはない。レイカは厨房にも来ることさえない。ある程度の身分のお客様の相手をする時だけ他のメイドを適当に連れておもてなしするぐらいだ。
リリスも全体を把握するだけであり、実質その下の者が忙しく動くのだ。
 ようはいなければいなくてもいい。夕食の手配、コックとの打ち合わせ等も大きな催し以外はすべてレイカ、リリス以外がする。リリスは髪を整えながらこれからの事を考えている。
 あらゆる事態の想定をして――

 ガッツ――


 ロット――


 レイカ――

 ミク――

 ミセルバ――

 鏡を見ながら不敵に鏡の相手を見つめるリリス。得意げに部屋を出て行って彼女は大厨房へと向かって行った。

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