一息ついた二人。 身体がまだ熱い。その火照った身体が、エッチのすごさを物語っている。 焦らされた後、即座に連続絶頂の攻撃に、さらに悲鳴をあげたマゾ娘。 イクたびに焦らしのよさと、翔子からの攻めの喜びを覚えてしまった同級生。 「ふああ〜」 欄 をたっぷりとイかせた翔子。自分もマゾの連続絶頂中に、バイブつっこんで数回は楽しんだ。もう夜11時は過ぎているだろうか? 「翔子……」 なにか言いたそうだ。すっかり素直になっている 欄。 「なに?」 お互い裸で寝ている二人。そっと 欄が起き上がる。 「あなた、亜津子の……手先?」 「え?……」 首を横に振る。 「どうして?」 聞き返す。 「めずらしいわ、あなたのような人って……」 「ふ〜ん」 めずらしいと言われて、妙な気分になる。 森野 欄はすっかり素直になっているようだ。 反抗的な態度が消えている。仲のよい同級生といった感じ。 「誰にでもけんか売ってるみたいだし」 「向こうが勝手にそういう態度に来るからね〜」 仕方ないから相手しているという余裕の表情だ。 「そういうの、長生きできないわよ。ここじゃ」 「そうみたいね」 にこっと笑う。まあ、わかってはいるようだ。 「翔子、忠告してあげる。生徒会でいろいろやりたいのでしょう? なら、誰かにつくことよ」 「…………」 「あなたのために……うううっ!」 キスをされた。 「あら、うれしいわね。そういうこと言ってくれると」 「馬鹿ね、今に陥れられるわよ」 心配してくれているらしい。 「そうね〜」 よそみする翔子。意に介さない。そしてゆっくりと立ち上がった。 窓際で夜の夜景を見る。くるりと振り向く。仲間にした森野 欄に顔を向く。 「ねえ、あの三瀬麻里華って……何者?」 「え?」 どうやら、三瀬麻里華の事が知りたいようだ。 「あなた、三瀬麻里華派なんでしょ」 「……好きでなってるわけじゃないけどね、副会長だし」 「もしかして、風紀関係は麻里華の傘下ってわけ?」 「そうよ」 コクッとうなずく。 「個人的に頭にくるのよね。いきなり、この私につきなさいという態度だし」 「あの人はそういう人。すっごいわがままなんだから」 それは翔子も負けてはいない。 「あんな態度でよく人がついてくるわね」 「お金持ちの娘だもの。男子もそれが目当て」 三瀬麻里華の父親は、大企業の社長らしい。すっごい仕送りで生活しているのだ。 まあ、翔子も負けてはいないが。 「亜津子とは仲が悪いの?」 「当然でしょ。あっちも同じような境遇だし。最大のライバルってとこかしら」 そっと髪の毛をかきわけた 欄。火照った身体を確認するように見る。 「男子部でも亜津子派と麻里華派に分かれてるわよ」 「へっ? 男子部も? すごい〜」 男子部も分裂してるという事実に驚く。 「でもね、その中には、美知さんファンもいっぱいいるみたいだけど」 笑いながら言う。 「それを生徒会長はまとめてるわけだ」 「そう、美知さん以外では考えられないわね」 チラッと翔子を見る 欄。のん気にジュースを飲んでいる翔子。 ちょっと前まで憎い相手だったはずだが…… その憎い相手だったお嬢様は、窓を開けて夜風を楽しんでいるようだ。 「ねえ、美知さんの親衛隊って校内の3分の1もいるってほんと?」 興味津々で聞いてきた翔子。 「いるわよ、だから誰も逆らえないわ。次の生徒会長も当選間違いなし」 3分の1…… ふ〜ん、すごいわね…… 「でも、立候補しなかったら?」 「え?」 なに言っているの? という態度の 欄。そんなことありえないという雰囲気だ。 「噂じゃ次は立候補しないとか」 「噂でしょ」 信じていないようだ。にしてもさっきまで喘いでいた 欄だが、 今は冷めた言い方である。この娘は普段がこういう態度らしい。 「翔子、あなたのためよ。どっちかに早くついた方がいいわよ」 「あら、えらいやさしい言葉かけてくれるのね〜」 マゾにしたお嬢様に微笑む。 そう言われてちょっとだけ戸惑う 欄。エッチする前は敵対していたというのに…… 「言っとくけど、生徒会長についても無駄よ」 「あら、どうして?」 「美知さんはそういうの嫌いだから」 なんとなく中立っぽい生徒会長。調整役に徹してきたタイプ。 でも、ファンの数はすごい。 「ファンの数で生徒会長になってるけど、影じゃ調整役会長って呼ばれてるわ」 ふむふむ、なるほど……調整役か…… 調整役会長……あまり権威はない印象の言葉だ。 「翔子って生徒会でなにかやりたいのなら、どっちかにつくことよ」 いいアドバイスだ。だが、翔子は気に入らない。 「私は誰にもつきたくないの」 常にトップの女が誰かにつくなど許されないのだ。 スッと近づく翔子。欄がときめく。 「ねえ、私に手を貸してくれる?」 サド娘に言われてちょっと考え込む 欄。 「……表に……私とあなたの関係を……出さないという条件なら……」 目が合う二人。妙な絆が結ばれたようだ。 「うれしいわ。さっきまでいがみ合ってたのにね」 「そ、その代わり……」 態度と表情が変わった。ポッと顔を赤くする 欄。 もう、あの行為にまいっている。 あの禁断の行為に……勝てない。 その表情を見てにやっと笑う翔子。 まさしく思うつぼである。 誰も気づかずに二年近くたっていた森野 欄の背徳の想い…… 翔子は見事に見抜き、モノにした。 「もちろん、たっぷり焦らして……そして……狂ったようにイかせてあげる」 睨むように言うのだが、それに身体がゾクゾク状態の 欄。 目覚めさせてくださったご主人さまへの、マゾの忠誠は強い。 再び口づけ……甘いMの時間が迫ってきた。 そして焦らしと連続に再び狂う二人。 森野 欄。 いろいろ生徒会の内情を知っていそうだ。 それも、音無良子よりも。 いい、タイプが仲間になった。同級生で風紀関係。 まるで内部にスパイとして侵入したようんさ気分の翔子。 翔子は新たな仲間を引き入れたのだった。 |
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