もう耐えるという感覚はない。屈辱と恥辱を受け入れるという感覚だ。 無理やりお尻を突き上げられ、強引に奥に奥にとねじ入れる。それが奥に入れられるたびにリリスの顔が跳ね上がる! 「あはっ! だめっ! もううううううっ!!――――――」 もうなにも考えられない、ただただ認めたくもない悦楽と淫乱のにおいに狂わされていくだけだ。汗が顔から鼻を伝わって口元へ流れるように伝わる。美しい顔だ、しかし心は真っ暗だろう。 「ふっ……ふふっ」 子供のような声でリリパットが笑う。この声には本当に特徴がある。 なんというか憎たらしいというか、まったく容認できない奇声である。もはやすでにリリスに抵抗という力も知力もない。それをわかってさらに自分の息子を使って狂わさせているのだ。 「ははっ……ハハハハッ!」 笑い始めたリリパット。ついに上半身を脱ぎ捨てた、びしょびしょになった上服をみな捨てて、真っ裸になる。いつのまにかリリスもすべての服がなくなっていた。 「くわあっ! くわっ! あっ……いいいいいっ!!――――――」 もう神経まで真っ白の状態だ、それをさらに快楽の衝撃で苦しめるように淫乱な想いで追い詰めていく。すべて下半身の穴から受け入れているリリス。正直もう頭が狂いそうになっている。それでもリリパットはやめない! 「あははははっ!! あはははははっ!!――――――」 さらに不気味な奇声をあげて勝ち誇る男。この世の表情とは思えない顔がリリスの後ろで笑っている。ものすごい汗をたらしながら。 ―――す、すごい―――――― ミリアムも他の男たちも圧倒されてさっきからずっと見ている状態だ。気持ちよかった余韻などとうに吹き飛んでしまった……あの攻め方は普通じゃない! あの表情は普通じゃない! 渾身の力を込めたような暴力的な表情になるリリパット。さらに筋肉質の50過ぎの身体はいきりたつのだ。肩幅の異常な盛り上がりと口からの荒い息が交互に規則正しく動いている。 そして笑う、笑う笑う。まるで無邪気な子供のように。 「わはははっ! あっはははははっ――――――」 高い高い声で笑う、笑い続ける、完全勝利を確信したような笑い声だ。リリスがまた絶頂に無理やりに持っていかれようとしている。 すると…… セミロングの髪を力強い手でつかむ! 髪の毛を力の限り引っ張るリリパット。うつぶせ状態のリリスの顔が強引に浮き上がる! 90度以上にそり返された頭。快楽に、悦楽にまみれたリリスの顔がみだらに浮き上がる。 それをじっくりと見つめる……つりあがった目で勝ち誇る。上と下との差を見せ付けるように…… さらに…… 激しい大声をあげるリリパット。 「平民の分際でええええええっ!!――――――――――――」 怒りと罵倒を込めてリリパットの声が部屋中にこだまする! 数秒の間が開く。 この間に恐怖が部屋中に伝わった瞬間…… 髪の毛から後頭部を掴まれた。 「この愚か者がああああああああああああっ!!――――――――――――」 すさまじい奇人のような子供声で叫ぶ! その声にミリアムと他の男たちは息を呑んだ。 ………… 腕から手に渾身の力を込めてリリスの顔を! ズカアアアアアッ!!―――――――――――― ………… …………………… ………………………………地面に叩きつけたのだ!! 屈辱の一撃と衝撃。リリスにとってこれ以上の屈辱はない。 好きなようにいたぶられて最後には頭を思いっきりたたきつけられた。 さらに……同時に…………絶頂さえ迎えてしまったリリス………… 動かない…………ピクリとも…………まるで死んだように ガタガタと震える男、震えているのはリリパットではない。 ミリアムの方だ。 自分がされてはいなくても恐怖で身体は震え始めてしまった。それほどの威圧感と恐怖感が襲う。 ミリアムの目はただ一点………… リリパットの全裸だけが映っている。美しき中年男の全裸だけが………… ズルッとペニスを抜くリリパット。 そしてそのまま動かないリリスを見る。 倒れているリリスを見る。 倒れている女王を見る。 そして……くるりとミリアムに振り向いた。 「あっ…………」 思わずぞっとする顔。不適に笑うその姿はとてもいいあらわせないほど背徳に満ちたものだ。 まるで悪魔がゆっくりとこっちに向かってくるようだ。 ゆっくりとミリアムに近づいていく…………まるでミリアムに笑いを振りまくために。 ミリアムは動けない、動けない………… あまりの圧倒的な威圧感と恐怖の背徳行為に。 怖い…… 恐怖で心が縛られる。想像を絶する不気味な笑い顔。どことなく少年の面影がリリパットに見え隠れする。それがさらに不気味さを誇張する。 裏の権力者がつぶやいた…………一言、一言だけ。 「捨てて来い…………」 平然としている、まるで勤めが終わったかのような態度だ。 「は…………は、はい」 口元がわずかに震えながら答えるミリアム。 動かないめがねが似合う仮面の青年。あまりの冷酷さとドライさに信じられない。 さらりと言われた 捨てて来い という言葉。 この言動についていけない、この感覚についていけない。 捨てて来いと言われたがまだ何も出来ない。身体が硬直して何も出来ないのだ。 ある意味の恐怖に取り付かれている。すると仮面の男の一人が、 「どうした、ミリアム。」 そう言って仮面を脱いた男。その汗にまみれた顔はあのリシュリューとやりあった黒騎士長だった。 「……いえ…」 リリパットの行動についていっていない側近。これでは側近失格だ。それを見てちょっと笑みを浮かべる黒騎士。こちらはもう慣れているのだろう。 「行こうか、あの馬車もうまく処理しないとな。物が物だけに。さて女を薬で眠らせるか」 「は…はい……」 これがミリアムにとって精一杯の返事だった………… |
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