約束


「よく来たわね、待っていたのよ」
 綺麗なドレスを身にまとい、豪華な椅子に腰掛けている女性はスッと今夜の獲物に近づいて行った。
「リリスさん、綺麗」
 あまりに怪しく美しいリリスの容姿にミクは見とれてしまっている。ここは、仮想遊戯部屋。お金さえだせば一晩部屋を貸しきりに出来るところである。身分は一切問わない。
 誰でも使わせてくれるところだ。部屋の周りは豪華な装飾がほどこされ、まるで王侯貴族の気分になれるような所なのだ。そして中央の椅子には美しい足を惜しげもなくさらけ出しているリリスの姿があった。太ももの付け根付近まで深く入ったスリット。その奥を思わず覗いたくなるのも無理はあるまい。
 胸はすべて透けて見える衣装になっており、乳首もはっりと見える。それがまたエロチックだ。
「さあこっちにいらっしゃい。思いっきりかわいがってあげる」
 リリスはそう言って、ミクに軽くキスをした。今日ここに呼ばれたのはあの出来事からずっと切ないことをされてきた結果である。

 毎日ミクはあの出来事以来、指であそこをいじられ、弄ばれた。

 しかもイク寸前でやめてしまうのだ。仕事中でもおかまいなし。隙を見つけては、リリスはそっとスカートの中に手をしのばせる。最初はかなり抵抗があったが、リリスのゾクッとする妖しい瞳に魅入られると、それ以上拒むことが出来ない体にミクはされていった。
 リリスはメイド長の次の地位であるサブリーダー的な役目を与えられており、メイド長同様自分専用の執務室を持ち、その気になればお気に入りの女性を引き入れることはたやすい。ましてメイド長はいろいろと忙しい・・ほとんどが一日数十人の来客の打ち合わせで手がいっぱいであり、実質メイド達の教育管理はリリスが取り仕切ってるようなモノなのである。

 あれから10日近く、毎日これの繰り返し……。おかげで仕事中トイレに入る回数も増えていった。他人にさとられないように努力はしていたが、それでも限界がある。リリスの意地悪な責めにここのところ毎日ミクはなかば放心の状態でもあった。夜なれば、もちろん自分を思いっきり慰める。
 しかしそれでも、リリスのあの淫靡な妖しい指の動きにはかなわない。しかしそれも今日で一区切りがつくかもしれない。リリスお姉さまのお許しがいよいよ来るからだ。

 リリスはまずゆっくりと首筋に舌を這わせた。今日はもういつもの意地悪をするつもりはない。でも、今度は…ひたすら、ね、ミクちゃん。ふふふ。リリスは彼女の求めるものを与えるために、愛撫を続けていった。

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