花園とつぼみ


 メイドがメイドが女主人、いや大貴族の権力者である女性の淫らな穴を弄っている。逆の光景ならありえるケースも多いだろう。しかしこのケースは逆だ。立ったまま腰をヒクヒクと動かし、悶え狂っている状況はまるで、今嬲っているミクの方が御領主様のように思える。
 
 媚薬の効果はやはりすごい。

 片手での指2,3本でこれだけ狂ってしまう。ミセルバは,ミクの頭を掴む格好で腰を中腰にして、快感を受け止めている。頭を掴んでいる手に力が入り、快感が襲ってくるくるたびに手先指先が小刻みに震えているようにも見える。
 ミクの攻めていない手はミセルバの腰を抱きかかえるようにしていたが、それをお尻の間から侵入させた。そして攻めていた指は秘豆をいじくり始めたのだ。
 
 ――あううっ、っ……あああっ……だめ…。

 両方の手で愛撫が再開された。花園と花園の先のつぼみを同時に攻められミセルバの思考能力はついに停止した……。

 ドンッ…。

 ミセルバは倒れこんだ。お尻を突き、座り込んでしまったのだ。だらしなく足を広げ苦悶の表情をしている。激しいスポーツをした後の汗を掻いたような、だらけた顔の表情をしていた。しかしミクはそれを嫌がったとは判断しない。悶えているという顔は表情がはっきりしない事が多い。嫌がっているのか、気持ちいいのかはもはやミクが決めることなのだ。ミクは大きく足が開いたその股間に顔をうずめ始めた

 ガチャ!

 なにか音がした。ミクとミセルバが振り向く。

 あたりはしーんとしている。特別に変な気配も感じられない。しかしなにか気がかりに感じたのはミセルバの方であった。こんな状況でも、いやこんな状況だからこそピンと来る物があったのかもしれない。

 ――だれか、いる?

「だれかいるの?」

 カンッ!

 桶に何かが当たったような音だ。

ミ セルバはじっとその方向を睨む。もう完全に快楽からは醒めている。ミクも心配そうにじっと見つめていた。ミセルバはローブを着ると、浴場に向かった。

 だが誰もいない。

 とっさに、音を立てたライザ達は、身を隠したのだった。着替え場に戻ろうとしたら、またミセルバ様とメイドが。じっと見ていた二人だったがおっちょこちょいの看護婦の方が音を立てたらしい。


 ここは、屋外、猫や犬が侵入してきたのかも。

 ミセルバがそう思うのも無理はない。ここはあまり手入れもされていない。なぜなら昼間からどうどうと湯に浸かる女もいないし、夜はほとんど利用するモノもいないと知っているからだ。また犬や猫は放し飼いにされている。

「ミク、行きましょう」
「あ、はい」
 二人は着替え場の出口へと向かっていった。

後ろ トップ