朝から・・

 ミセルバが体験した夢のような一夜から一週間が過ぎた。



 ――はあ〜またあの夢?

 少年が起き上がる。このところ毎日夢を見る。少年ロット。もちろんHな夢だ。そして相手は……そう、
 

 リリス――

 あの焦らされながらのイッタ瞬間が忘れられない。

 ――あんな体験始めてだったものな。今考えても。はあ〜ライザさんとは……また違って。そういえば、この所女医さんのところには行ってないな……僕――

 週に最低一回以上は来るように言われていたロット。もう女医の目的もわかってはいる。あえてその上で、治療ということで通っていた。最初は通うことが楽しみでしかたがなかったのだが、ここ一週間はライザの元へ行っていない。今やライザよりリリス。この少年の身体はリリスの愛撫を欲しているのかもしれない。どのみちこの少年のペニスは二人の女性に慰めて貰いまくりだ。なんともうらやましい限り。

 今日もまたミセルバ様のお側にいて、その後はまたお小言かな。ジボアール議長の小言も最近は慣れてきたらしい。用意されていた服を着替える。寝る前にメイドが持ってきてくれるのだ。さて行こう。
 ロットはいつものように鏡の前で自分を見つめた後部屋を出て行った。






ミセルバの執務室へ向かうロット。その前に二人の男がなにやら話しこんでいる。

 ――わあ〜嫌な組み合わせ。

 ジボアール議長、もう一人は、ガッツ騎士団長だ。両人ともロットにとっては会いたくない相手でもある。
 
 朝っぱらから……ふう〜やだなあ。

「これはロット殿、おはようございます」
 ガッツが軽く会釈した。
「おはようございますガッツ殿」
 少しきつい目で見るロット。あの事件からガッツには会うのはこれが最初だった。しかしガッツもいい度胸をしている。眉一つ表情を変えずにロットにあいさつである。全く平気なのだろう。当然の権利とでも思っているのだろうか?男としても許せない行為をしたガッツ。が、ここは我慢だろう。
「ロット殿、ミセルバ様の手が空いた後、私の部屋に来て頂けるかね?」
 白髪の老人が、ロットに問いかける。この男こそ、側務官のトップのジボアール議長だ。

「は、はい」
 そういうとジボアールはさっさと行ってしまった。

「それではロット殿、私もこれにて」
「あっ、ええ」
ガッツも去っていく。


 不思議だな、あの二人が朝から?

 なにやら怪訝そうにロットは思いながらもミセルバ様の元へと向かっていった。



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