さっきまで止められていた欲望が一気に貫くように突っ込んでいく!

 ――ひゃあああああっ!!――――――

 パチンッと一瞬目の前が真っ白になる女。身体が一瞬軽くなり、一瞬膣肉がぎゅっと締まる!
 そして目が一瞬大きく開いた!


 ――あああああっ! きたあああああああっ!!――

 吊らされていた両腕が激しく痙攣する。持ち上げられていた両脚が激しく震える! 股間から来る、衝撃が身体全体に飛び火するように激しく暴れまくるのだ! 止まらない真っ白な絶頂感!

 娘の頭の中に、立て続けに一気に駆け巡る!

 ガクッとうなだれる娘……

「こ、これはたまらん!」
 キューっと締められたモノ。具合のよいあそこからくる想いは、支配欲を満たすのには、絶好のものであった。我慢できずに思いっきり射精する……この男も我慢していたのだ。でっぷりと出た腹が、ビクビクと動く!

 一方の娘は失神している……

 失神した娘はそのままぐったりだ。ふう〜っと息をつく中年男。

 
 ――ふぃ〜結構いい女であったの。
 満足そうな顔で首をコキコキと動かす。


 ――もう少し……出してやろうかの……楽しませてもらったお礼にな。



 そう思うと近くの垂れ下がった棒のような紐を引っ張る。するとどことなく呼び鈴の音がする。
 しばらくして先ほどの金貸しと世話人が何人か降りてきた。

「お楽しみは終わりましたでしょうか?」
「うむ、堪能した」

 身なりを整える男。まだ汗をかいているようだ。あれだけ思い通りに狂わせたのだ。
 支配欲も満たされている。笑顔さえ見える。

 一方の拘束を解かれる女……ようやっと気づいたようだ。まだはあはあ〜と息をしているが。
 強烈な寸止め攻めに完全に翻弄されていた娘。

「なかなかの具合じゃった、これはほんのお礼じゃ」
 そう言うと袋を持った側近のような男から一袋ごと取る。そしてそれを投げ与えた。

 放心状態のショートカットの女、今までにこんな嗜好で責められたことはない。だからこそ、辛かったのだ。それにこの男の焦らしのタイミングのよさといったら……

「こ、これは?」
 目を見張る女、袋の中には結構な量の金貨がある。
「それは借金とは別にお前に分け与えてやる、今日は楽しませてもらった」
「…………」
 借金とは別……これだけあれば当分は楽な暮らしが出来る金額だ。しかし、この娘の借金はかなりの額……それをポイと出して、さらにこれだけの大金を……

 売春婦でも一月では無理な金額だ。

「わしは気に入った女にはそれなりの物を与える主義でな、とっておけ」
 にこりと笑う中年男。屈辱を浴びた女だが、ちょっとだけ頬が緩む。
 借金チャラの上に、これだけの大金……

 しっかりと金貨の袋を握り締めた後、女はこう言った。
「あんた……何者だ?」
「知りたいか? 女」
 腹をでっぷりと出しながら笑う中年。すると横にいる側近らしき男が言う。

「この方の名は、ミルマルグス。後はもう聞くことはあるまい」
「!…………あ、あんたが!……」
 汗を出しながらじっと笑う中年男を見る娘。

 そう、この男こそ、アウグス家の重鎮、ミルマルグス・アウグスであった。
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