足を強引に広げられる……その股の間を黒服の男達がむしゃぶりつくように這い回っている。 その様子を絶望の状況で見ているミク……徐々に意識が薄れていく…… それでも最後まで声を張り上げようとする。両腕、身体を拘束されたままでも…… 「いや……いやああっ!――――――」 声が弱くなるミク。薬が効いてきたのだ。それでも一生懸命声をあげるミク…… あきらめずに声をはりあげるミク…… 「ようやく静かになったな……」 これでゆっくり見物できるとでも言いたいのだろうか?椅子に座っている仮面の男は不機嫌な顔から少し変化している。 身体の力が抜けていく…… 倒れこむミク……しかし! それでもゆっくりと前に……前にいこうとする……何を? なにをしているのか? ――なんと…… おどろくミリアム。 まだ、助けようとしているのだ……目の前でリリスが犯されながらも懸命に這って…… 助けようとしているのだ。 なんという女性だ……ミクは…… 這ってでも……這ってでも助けようとしているのだ…… ミクは強い! 芯は強い! しかし…… 「たいした女だ、あの女もなかなかのものだな」 感心している……感心しているのだ、リリパットは。 身震いするミリアム。 怖い…… 恐ろしい……この方が…… まさかここまでというより、このミクの行動を見てたいした女だとはとても自分は言えない。 ミクを拘束していた黒服の男もちょっととまどっている…… それほどの気迫があるミク。もちろん表向きは弱弱しいが。 でも…… ミクの動きも弱くなる……いつかは弱くなる……まぶたが重くなる…… 目の前が白い霧に包まれ始めた……リリスの表情が…… 犯されているリリスの表情が…… 消えていく…… 「お、おねえ……」 ミクがなんか言おうとしている…… 「おねえさ……ま……」 倒れこんで、それでも這っていきながら…… ミクの動きが…… 止まった…… 力尽きたミク。薬の力が勝り始めた。 (ミ……ミク……) それをじっと見ていたリリス。 涙が……涙が止まらない…… (ミクッ! ミクッ!!……ミクッ!!――――――) 心の中で叫ぶリリス、犯されながら…… 自分が犯されることよりも、ミクをこういう目にあわせたことを悔やんでいるのだ。 リリスはやさしい…… ほんとうにやさしい…… 「ほう、力尽きたか……」 この男には涙なぞないようだ。平気な顔している。 「おい、次はおれだ!」 男達がかわるがわる順番にリリスの身体を楽しんでいる。はちきれんばかりの乳房を揉みまくり、荒々しくモノを挿入しようとリリスに屈辱を与えていく。 それをじっと見ている……仮面の権力者。 香水の匂いがさらに…… ん? この香り……? 「こら! 声だせや!」 リリスが喘ぎ声を一言も漏らさないので犯している男達は不満のようだ。 ――抵抗か……そうか……抵抗か……ふ、ふふふふっ…… リリパットは黙っていることが必死の抵抗ととらえたようだ。 そのとおり、リリスが出来るただ一つ! の抵抗だ。 「面白い……壊してやるか、時間をかけてゆっくりとな」 スッと立ち上がる。これほど気丈な女性はめずらしかった。今までの女はちょっとこずけば言う事を聞くような女ばかりだった。 久しぶりの面白い獲物にありつけたという感じのリリパット。 「声を出して楽しませるまで徹底的にやれ、休ませるな」 両腕をくみ、女としての抵抗をするリリスをあざ笑うように見る、鑑賞するリリパット…… 破れてめちゃくちゃになった服…… これはある意味ミセルバさまの服でもある…… それはもう無残な姿にされている……男達に唾液とねちねちとした汗で…… 汗だらだらのリリス、屈辱と恥辱にまみれたこの絶望の儀式…… リリスはそれをあえて黙ることで耐えている…… そしてそれさえ見透かしているリリパット…… 二人の意地、平民の女と貴族の権力者、力と力の戦いが始まった。 |
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