浴槽での始まり


 甘いキスが続く。舌を入れあい。舌先を擦り合わせる。もう10分近くやっている。本当はミクの身体を洗うつもりだったのだが、いつのまにかお互いにキスを重ねていた。唇と唇が離れるたびに、いやらしい糸を引く。
「ミク……」
 浴槽には座って休む事が出来るような所が設けられている。ようは現代ではサウナで座れるような所だ。しかしそこには大きな穴が開いているような構造が目立つ。スケベ椅子のような事が出来るようになっているのだ。わざわざこんなモノ作るとはよほどスケベの入った城主らしい。
ミクをそこに座らせ、身体を洗い……あれ?もう愛撫している。

 ――ああ、ミセルバ様……幸せです。

 ミクも洗ってもらう事など当に忘れている。ミセルバは胸、乳首、腰、太ももと舌でミクを舐め回している
ミセルバの手がミクの股間に迫った。ゆっくりとミクの花園を触るミセルバ。

 すごい……人のをこんな風に見るのは初めて。私、ミクにここを……触られて、舐められて……たくさん……イッたのよね。

 愛撫を始めた。ミクが指を入れられた瞬間ピクッと動く。ミセルバは指をゆっくりと動かし始めた。そのたびにミクは声が出る。

 ああっ……ミク、感じているのね。はやく、はやく……私も。

 愛撫する以上イカせるまでするのが普通だろう。だけどもミセルバはもう自分のモノを弄ってほしくてたまらなくなっていた。下の口はよだれが出始めているのだ。ミクは幸せそうだ。だがリリスにされるほどの快楽はない。天才的なリリスの指と平凡なミセルバでは差がありすぎる。
 ミクが目を瞑って幸せに浸っているとミセルバの息づかいが聞こえてくる。どうやらどんどん大きくなっていくようだ。

 はあ〜はあ〜。

 ミクのあそこを愛撫しながら自分もされた時の事を想像しているのだろう。ミクは目を開いて、下を見るミセルバはもう目がトロ〜んとしており、指の愛撫にも力がない。

 ああっ……ミセルバ様を先に、先にしてあげないと。

 ――うん。

 ミクがミセルバの手を握る。
「ミセルバ様、先にイカせてさしあげます」
「あ、ミク……ごめんなさい」
 ミセルバは少しすまなそうにしていると、
「いえ、私はミセルバ様を喜ばせるだけで……満たされますから」

 ――まあ〜それほんとう?私にはとても信じられないわ。
 わたしは……みだらな……嫌な女なのかしら?

 心の中でミセルバはつぶやく。

「あの……お願いがあります」

 と、ミクが言う。
「なあに?ミク」

 するとミクはスッと立ち上がり脱いだ服の所へ行く。そして籠を持ってきたのだ。籠の上に覆っていた白い布が取り払われる。
「これを……使わせていただけませんか?」
 となにやら小瓶を取り出したのだ。
「なんじゃ?それは」
「私がいつも使っている媚薬でございます」
「媚薬」
「お嫌ですか?これを使うと……とても……その、たまらなくなるのです」

 とても……その、たまらなくなる・。

 殺し文句の言葉だ。

 ――ああっ……あれを使えばもっと気持ちよくなる……そう、下の口が。やだ……なんていやらしい言い方。

 でも使ってみたい……あれを塗られてみたい。

 ミセルバの心は決まった。

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