その3


「あ・・ええとですね」
 ペニスの先っぽをつままれたまま、ロットはまじめに考えている。なんかコミカルな光景だ。
「さ……先のほうが、感じるかな」
「ふ〜んそう〜先のほうが感じるの」
 ライザがくいくいと亀頭をつまむ、顔だけ起こしていたロットは恥ずかしそうに下を向いている。ドキドキしているのだろう、心臓の鼓動が聞こえてくる。
「じゃあお薬塗っておくわね」
 そういって勃起したペニスを手から離すと。医薬品の棚に向かった。ズラッと並べられた医薬品だ。中にはむずかしい言葉で書かれておりわからない名前も多い。その中から二本の瓶をライザは取り出した
一つは消毒薬らしい……そしてもう一つが何かの塗り薬なのだろう。小瓶をベッド横の扇形のテーブルに置く。ちょうどそれはロールでスライドのように動き勃起したペニスの近くに移動する。そしてピンセット等を横の棚から取り出し、脱脂綿のような物を置いた。

 ――さて、後は……と。

 なにやら画策しているようだ。ライザは。奥の自分の机からそっと何かを取り出した。
「さあ〜横になって頂戴。ロット君」
「あ、はい」
 そう言ってロットは再び顔をベッドの枕に持って行く。本当はロット殿と呼ばなければ失礼に当たるのだが……この不思議な雰囲気がライザをロットを和ませているのは間違いないだろう。ロットの方も別にそう呼ばれても違和感はないようである。元々メイド達からも雑談している時はそう呼ばれている。
 だがきちっとした席や、側務官等が他にいる時は殿をつけて呼んでいるのだ。男官は愛人みたいなものだが、メイドとは地位が全然違う。メイドが何々君と呼んでいる所でも聞かれたら、睨まれるからだ。
 扇形のミニテーブルの小皿のようなモノに医薬品棚から取り出した一つを移す。消毒薬の方だろう。
それからもう一つの別の小皿に残りの一つ……それと、ライザの机から持ってきた秘密の薬を加えて混ぜ始めた。ロットの方は目を瞑っている。

 ――また……さわってくれ、いやいや触られるのかなあ〜。

 どうやら変な期待感でわくわくしているようだ。まあこんな綺麗な女医からペニスを触られて消毒行為までしてくれるのだから仕方ないといえばそうなのかもしれない。 あ、また……少ししぼんでいたペニスがまた大きくなる。チラリとライザがペニスを見る。

 ――ふふ、触ってもないのに……な〜に考えてるのかな?この子は。

 心の中でウキウキしながら薬を混ぜ合わせている。
「さあ〜まず消毒ね」
「はい」
 そっと左手でペニスを持った女医は、もう一つの手で湿らせた脱脂綿を亀頭に当てた。

 うわっ、ひんやりする、気持ちいい。

 いよいよペニスの消毒が始まった。
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