「あ……あの、だいたい……のことは理解できました」 「ミク……じ、じゃあ」 「で、でも私……どうしていいのか……わかりません」 ミクが正直な気持ちをミセルバに伝える。ミセルバがじっとミクを見ている。下を向くミク。 かわいい……本当にかわいいわ……ミク。 ――ミク、ミクになら―― 「じゃあ、私の言うとおりにしてくれる?」 「は、はい……もちろん」 ミクが少し微笑んだ。ミセルバはちょっと考えるとミクの耳元でささやき始める。 「ま……まずは、あたしを……ね……あたしを」 「じ、焦らして頂戴」 「は、はい。あ……あのそれは……アレをすると……いうことでしょうか?」 「ふふ、そうよミク……でも、イ……イか」 ちょっとためらうミセルバ。恥ずかしくなったのだろうか? 「イカせないでほしいの……私が望む時に」 ミクをじっと見つめる御領主。ミクもそれをなんとなくわかっているようだ。 「で、でもそれってお辛いかも」 「馬鹿ねミク、それがたまらないのよ」 そっとミクに寄り添うミセルバ。これでは完全に立場が逆だ。 「わ、わかりました。でも……嫌になったらいつでも言ってくださいね」 「だ……駄目よミク。それじゃ、それでは駄目なのよ」 ――んんっ。 またもやキスをされるミク。ミクもそっとミセルバを抱きしめる。状況はだいたい理解できた。しかしそういわれても……というのが本音だろう。なぜなら相手は大貴族ミセルバ。平民のしかも使用人であるメイドのミクにとっては本来雲の上の人だ。人口100万近くの大都市を王家より委託統治と言う形で治めている女性。 その気になれば何万の兵を鶴の一声で動かせ、支配する領域の役人や官僚の長官、 地方の貴族裁判所の命令さえも時には覆すことが出来る権力者。その権力を父グールから跡を継いだ女性ミセルバ。そしてその女性がメイドに身体を支配してというのだ……。 二人はじっと見つめあっている。この雰囲気がいっそうミセルバの被虐の心を掻き立てる。ミクは意を決したようだ。自らミセルバを引き寄せ始める。 そして……キスをまたもや交わす。 ああ、ミク……ミク、わかってくれたのね。 ――ミセルバさま―― ゆっくりとミクがミセルバの首筋を唇で這わせ始めた。 ああっ……いいっ、ミク……いいわ 首筋を這わせられただけでも、まるで全身を舐めまわされたような衝撃を受ける。乳首を吸うミク。吸われるミセルバ。勃起しているミセルバの乳首を噛む。 ――くあっ!―― 声を大きくあげる御領主。身を完全にまかせてミクの愛撫に耐えているかのようだ。だがミクはサディストの気分にはなってはいない。その気もない。これが本音。 すごい……ミセルバ様、汗が……。 支配されているような気分に陥っているのだろうか?されることすべてが攻められているかのようにミセルバは感じている。 「ああ……ミクもっと……もっと私を攻めて」 もう片方の乳首を指で摘む。クイッと摘むたびに、ミセルバが歓喜の声を上げる。 「いいっ、いいっ……ミクうううっ!」 ミクは一生懸命だ。この期になってもサディストになるつもりはさらさらない。だが、徐々に雰囲気に飲まれつつあるかもしれない。 そう……雰囲気に。指を秘裂に入れる。 ベッドの上で秘裂を右手で触りながら、左の手でミセルバの唇を撫で回している。指を二本唇に入れる。舌で受け入れるミセルバ。花園の指の動きが激しくなる。愛液が股間の回りを唾液と混ざり合いながら湿らせて行く。舌でクリトリスを継続的に振動させている。徐々に絶頂が迫ってきた。ミセルバの顔に行っていた手をふとももに向け、グイっと足を広げさせる。 ああっ―― 無理やりされているように感じたのだろう。その瞬間愛液の量が幾分増えたように見える。 ああっ……くるっ!くる。 まもなく来る焦らしの波の快感がすぐそこに迫ってきていた。スッと攻めていた唇と指を離す。タイミングはばっちりだった。あと少しでイケたのが、届かない。 ああっ!切ない――せつないわ……ミク。 ミセルバ様―― ミクが再び愛撫を始める。決してイカさない愛撫。ミセルバはいよいよ喜びを隠し切れなくなった。 「ああっ……ミクううっ!せつないわ……せつないのよ」 「ミセルバ様、まだ、まだ我慢してください」 「も、もちろんよミクううっ……あ、あなたが決めていいのよ。私には決める事は出来ないのよ」 ジュルジュルと音を立てて愛液を吸うミク。 くああっ――いいっ!あうっ―― この日ミセルバとミクの長い夜は続いた。 ミクによる……攻め―― たまらない……攻め―― 至福の攻め……。 ミセルバがイクことが出来たのは、それから一時間ほどしてからであった。 |
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