どうやら、これを無意識のうちに探していたらしい。ポッと顔を赤らめる。見つけた瞬間に目的の物が見えてちょっと冷静になったようだ。その表情がなんともいえずたまらない。徐々にMの本能が表に現れ始めた。

 そこには美しき貴族の娘が貞操帯でしっかりとあそこをガードされている姿が映っている。ミセルバよりもロングの髪のようだ。説明文には平民の男に囚われて、自分以外のアレを入れさせないようにするためだと書かれてある。

 ――はあ〜こんなものつけられたら……わたし……

 つけたいのだろうか?

 すると恥ずかしそうな表情で本をまじまじと見る。そして近くのろうそく立てに火をつける。もっとよく見たいのだろう。しっかりと覆われた下半身の絵を見るミセルバ様。

 ――す、すごい……こんなことされたら……

 いけない欲望がさらに高まってくる。以前ちらりと見たことがあるこの絵。だが、見つけたのは別の本のようだ。この貞操帯がはっきりと思い出せずにいたのだ。見つけてすっきりしたミセルバさま。

 しかし……今度は……

 実際手に取りたいと考える。だが、ここには……ん?

 チャリーン!――


 落ちた。何か本にはさまっていた物が落ちた……

「何かしら?」
 落ちたものを興味深々で拾う。それは鍵だった。小さな鍵だ。どうやらページの中にくっついて挟まっていたらしい。

 ちょうど、棚に……

 すぐに棚がある場所へ向かう。この鍵はこの棚のためにあると勝手に思うミセルバさま。
 好奇心がミセルバさまの身体を動かすのだ。まるで神のお導きのように……
 バイブがあった棚には、いくつも鍵がついているものもある。

 予測は当たっていた。


 開いた……箱。

 一個目はすぐに開いた。

 しかし、空っぽ。

 二個目……これも空。
 三個目……

「あっ!――――」
 何か紙切れがある。

 ――残念、ここにはない――

 と書かれてある。まるでいたずらだ。ちょっとムッとするミセルバさま。せっかくエッチなものを期待していたというのに……後開けれる棚は一つ。

 開いた……すると……


 鍵だ!


 また鍵である。それと紙が入っている。
「なによ……どういこと?」
 鍵が鍵を呼ぶ。面白くなってきた。今度は少し大きめの鍵。そしてまた紙に何か書いてある。

 ――汝……この鍵で新しい世界を開け!――

 これが内容だった。新しい世界?

 ――どんな世界?

 一瞬ドキッとするミセルバさま。いったいここはどうなっているのだろう? 

 不思議な地下牢。
 ミセルバはここを見つけてからいろいろな経験を深めているのだ。欲求不満の身体が、好奇心を大きくする。もちろん、ここでやめるはずもない。この鍵に合う場所、物、部屋を探し始めた。
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