さっきとは違う落ち着きがある殿下。といってももうなりふり構わず腰を動かしまくっている。ルビアが身体を揺らす、顔をしかめる。認めたくない気持ちよさ。認めたらいけないという心がかすかにあるのだ。しかし現実は違う。

 ――ああっ! いやだっ! きちゃう……。
 徐々に感度が上がっていく。薬の効力ももちろん効いている。薬の力がなければまだ抵抗はしていただろう。しかしルビアにはそれはわからない。

 ポポももう薬の事は頭にない。相手を感じさせているという感触はあるがそこまで考えられない。

 (すごい……だ……だめだ……止まらないよ)

 しっかりと28歳の膣のお肉が少年のペニスを咥え込んで離さない。形の感触を楽しむように味わう膣
 それが殿下のペニスを熱くたぎらせ興奮させる。出し入れ運動をするたびに28歳の女が悶え声を連発するのだ。最高の瞬間でもある。ふと殿下がルビアの顔を見る。口がだらしなく開いているルビア。目をつぶって感じている。

「んんっ!」
 その唇が奪われた!殿下が強引にキスをする。舌が無理やり入り込む。
「はあ〜はあ〜!」
 唇を離す、ルビアが……下になっている女がかすかに目を開けて殿下を見る。これがさらにポポのペニスを勃起させた! 今、ルビアの表情すべては性欲を掻き立てるためにある。

 殿下の表情が変わっていく。込み上げるモノが……

 来る!――

 (だ、だめだ……もう!)

 腰が急加速!
 
 ――あはっ! だめっ! き、きそう!
 ルビアの方では、膣の穴から液の潤みが次から次に現れる。絶頂に少しずつ向かおうという膣穴。


 そして!

 あっという間だった……

 殿下のペニスから……白い王家の証が……液体が……


 発射されたのだ。


 二回目の射精だ……。
 ドクッ、ドクッっという感触がペニスよりほとばしって女の穴の中に発射された。


 一瞬にして欲望を満たした殿下。頭が快楽の開放感から射精の満足感に包まれる。
 オナニーなんか比べ物にもならない。

 ボーっとしている。あっという間に興奮が落ち着いて行く。
 ルビアも放心状態だ。自分自身は満たされてはいないが、今はそんな事より……
 
 


 ――はあ〜……どうしよう……。
 この一言だ。



 戸惑う……戸惑うルビア。
 冷静になればなるほど大変な事をしてしまったという感じがある。別に誘惑したわけでもない。迫ってきたのは殿下だ。しかしルビアの身体では側にいるだけで誘惑しているようなものだ。この身体で襲ってはいけませんと言っているのだ。相手にすればそれは無理ですさせてくださいと言いたいところだろう。

 裸の二人。唖然とするルビア。気持ちよかったと満足のポポ。
でもポポも徐々に罪悪感が出てきた。

 ルビアの上になって寝ているポポ。心臓の鼓動が落ち着いてきた。かわいい顔のほっぺの赤みが少しさめて来る。
 
(やっちゃった……でも……これって)

 無理やりじゃない! っと決め付けようとしているポポ。しかし自分の立場を利用したんだろうと言われるとちょっと辛いかもしれない。

 するとルビアがポポの頬を触る。ハッと振り向くポポ。

 目が合う二人。

 ――……どうしよう……。

 戸惑っているルビア。怒るというより戸惑いが強い。
 ルビアにとって今はどうすればいいのか、それだけしか考えられない。
「あ、あの……」
 ポポが聞いてきた。
 ハッと気づくルビア。ポポを見ているようで見ていない状態から脱出する。

「で、殿下……」
 頬を触ったまま戸惑った表情のルビア……気持ちはわかる。が、現実だ。
「あ、あのさ……そのう〜」
 ちょっとポポがルビアから目を離す。心の中にやましい気持ちがある証拠。なんとか無理やりにしたと言う事だけはしたくないようだ。

「…………」
 ルビアはじっと黙っている。もうやったことは覆らないのだ。

「い、嫌だった?」
 目をそらしたままポポが尋ねる。気持ちが逃げているポポ。
「…………」
 ルビアがため息をついた。怒ったところでもうどうしようもない。
「ル、ルビア……」
 目をそらしたままポポがまた問いかける。逃げならが問いかける殿下。
「……こっちを見てください、殿下」
 ルビアがちょっときつく言った。

 (やばい……怒ってる)

 そう感じたポポ。そこでポポは考える。

「えへへ」
 笑った……にっこりと……。

「…………」
 こうなると文句が言えない。このポッと赤らめたポポの笑顔。こういう時、童顔は得だ。ルビアのちょっとした怒りも冷めていく。ルビアは太刀打ちできない。ルビアにとってポポは皇太子殿下であり、かわいい子供のようなものでもある。それに本気で殿下を叱り付ける事なんてこの場合、立場上出来ないのだ。 自分にも責任がある。
 ルビアは文句言うのを諦めた。しかし……
「殿下……お願いがあります」
 ポポの頬をそっと触りながら話を続ける。
「この事は決して他に漏らさないと誓ってくれますか?」
「う、うん」
 ポポも言いふらすつもりはない。知れば自分も言われるからだ。それにルビアの立場も危うくなることは良く知っている。へたすれば軍人やめないといけない……それではポポの側にも置けなくなる。
「大丈夫だよ、僕は皇太子だ、それに……将来は重用してあげるよ」
「……いえ、そういう事ではなくて」
 重用してくれるのはうれしいが……それは自分がこのままの立場でいれたらの話だ。
「うふふ、大丈夫だって」
 裸でにこっと笑うポポ。それをもう〜この子はって感じで見ているルビア。
「ルビア……嫌だった?」
 女軍人の目を見つめながらポポが聞いてきた。それに対して裸のルビアが答える。
「……いや……ではありません……ただ」
「ただ?」
 じっと見つめるポポ。気にしているのだ。やはり無理やりされたという気持ちだけは持って欲しくはないと思うポポ。
「こう言う事はあまりよくないと思われます……」
「どうして? 嫌じゃなかったらいいと思うけど」
 都合よく正当化しようとし始めた。不倫を正当化する行為に似ている。
「……え、え〜とですね……やはり私には夫もおりますから」
「でも、母上や父上は愛人がいるみたいだよ」
「え?」
 ちょっとびっくり。確かに王妃にも国王にも愛人は……いる。特に王妃様は若い青年が好きだという噂も。 まあこの国に限らずこの時代には身分のある人間は夫や妻以外の恋人がいるのは当たり前なのだが。

「ん……まあ〜そ、そのですね……こういう事は大人になってから……」
「ルビアは大人だよ」
 ああいえばこう言う……ポポのお得意の論調が始まった。だいたいこう言う時は調子に乗っている。
「殿下……そういう事をおっしゃる殿下は好きではありません」
 ちょっと怒るルビア。
「う、うん……すまない」
 苦笑いのポポ。そしてまたにこりと笑う。これで少しなごんだようだ。
 すると恥ずかしくなったのだろうか?ちょっと下を向く……それによってかわいい頭のてっぺんがルビアの目の前。

 ――もう……仕方ないわね。

 半分あきらめ顔のルビア。これが今のルビアの気持ちだった。
 
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