じっとしているルビア。じっとしているポポ。

 ふたりの間にシーンとした静寂が木霊する。顔が真っ赤だポポは……すごい汗……そしてエロスにまみれた匂い……

 ――ボーっとする。なんていうのかなあ〜ポッポする。

 もうペニスは勃たないポポ。ポポの身体の上には女軍人がおっぱいをポポの身体に押し付けて横になっている。頭が快楽の余韻でボーっとしているのはルビアもだ。そして少しずつ、少しずつだが冷静さがよみがえってくる

 (しちゃ……った……)
 そう……思いっきり殿下と性交してしまった。

 (あ〜……私……どうしよう……)
 考えるルビア。でも今は快楽の気持ちよさが心を支配している。

 (へたすれば……私どうなるかな)
 ばれたらどうなるという……不安と……焦り。

 (あ〜あ……せっかくここまで来たのに……)
 女でここまで昇進したのは数人ほどだ。ここで脱落はしたくない。
「ル、ルビア」
 ポポが声をかける。上にかぶさっている熟れた女体に呼びかける。
「は……はい」
 ルビアが起き上がった……目を合わせる二人。

「え、えへへへ……」
 目が合ってにやつく皇太子。
「……で、殿下」
 ちょっと目をそらすルビア。ようやっと恥ずかしさも出てきたようだ。
「き、気持ちよかったよルビア」
 恥ずかしそうに笑うポポ。ポポとしてはセックスしたいからした、別にいいじゃんという感じだろう。
 しかしこれから……これからが……

 大人の事情はこれでは終わらない。

 ――さ〜どうしようか……はあ〜
 さすがに冷静ではいられない。かといっていつまでもここにいるわけにもいかない。裸の二人……

 シーンとした空気があたりを包み込む。

「殿下……よく聞いてください」
 グッと殿下を見つめるルビア。
「な、なに? ルビア」
 お互い座ったまま。まだ笑っているというか恥ずかしがっているポポ。
 ルビアは徐々に今後の事を考える。

「このことは絶対に口外してはいけません」
「う、うん、」もちろん」
 軽くうなずくポポ。
「いいですね、これは殿下のためでもあるのです」
「うん、大丈夫だよ、ルビアには悪いようにはしないから、将来は重用してあげる」
「あ、は、はい」
 また重用という言葉が出る。
 重用してあげるとここで言われるルビア。うれしいことはうれしいが……非常に複雑だ。
 せめて王になってから言えと言いたくなる。
 
 ふう〜っと一息息を吐く……

 ――重用ねえ〜はあ〜……

 半信半疑のルビア。でもポポは真剣のようだ。
「本当だよ、ルビア気に入ったもの、ずっと側に置くつもりだよ」
「あ……ありがとうございます」
 ちょっと頭を下げるルビア、裸のままでだが……
「とにかく服を……整えましょう、殿下」
「うん……」
 立ち上がるルビア。さっそく軍服を着る。もう服もかなり汚れている。

 ――あっ……


 胸の部分は引きちぎられて谷間がくっきり。エロチックこのうえない。それに汗と……匂い……
 他の敏感な女性ならすぐに気づかれる。

 ――困ったわね……なんて言い訳したら……

 当然聞かれるときの返事も考えていなければならないと考える女軍人。

「ルビア」
 ポポに声を掛けられてクルッと振り向くルビア。
「わっ!」
 いきなり泥を掛けられた!


後ろ ルビアトップ