女騎士マレイアス２８

　あっという間にランカ以外の軍人達が触手に捕まった。

「あっ！」
　ダークエルフの女軍人の触手の動きがエロチックになる。
　舐めるように動き回って、性器に潜り込む。
　男の軍人は拘束されただけ。

「い、いやっ！」
「ふふ、しばらく楽しみなよ、さて……と」
　チラッとランカを見るサルン。美少年が熱い視線をランカに送る。また視線に飲み込まれるランカ。

「……おやめください！」
「こっちに来るんだ」
　右手から今度は黄金の触手が出てきた。ランカの触手も対抗する。

　が、瞬間……ランカの出した触手はすべてねじ伏せられた。

「勝てるわけないだろう、ランカ」
「ううっ！　グッ！」
　結局時間の問題だった。

「コッチに来るんだ、昔、僕に性教育してくれたのは君だよ」
「サ、サルン様……」
　こんな時に昔の性教育の話が出てくるとは……

「今度は僕が君を性教育してあげるよ」
　にこりと笑って微笑むサルン。不気味な美しい笑顔。

「サルン様！」
　男の軍人が叫ぶ！
「残りの君たちに告ぐ、僕を捕らえるか殺したいなら王族ども自ら束になってかかって来いってね」
　ランカを引きずりながらサルンは歩いていく……ゆっくりと結界の中に……洞窟の中に入っていく。

　誰もそれを止めることは出来ない……

「女エルフが感じまくってるのをしばらく楽しんでから君達は帰りたまえ」
　後ろから振り向きにこっと笑うサルン。

　いかにも大物といった感じの冷静……そして余裕……。

「うぐああああっ！」
　引きずられて行くダークエルフの女軍人ランカ……抵抗するもののまったく歯が立たない。

「アハハハハハッ！――――――」

笑いながらサルンは洞窟に消えていった。

「う……んっ」
　目が覚めたマレイアス。セイキンが見ている。

「セイ……キン」
　哀しそうな目で見るセイキン。
「すみません……僕……何も出来ない」
「気にするな……って……」
　疲れきっているマレイアス。そりゃそうだ、あれだけ攻められたら狂いそうにもなるし、
　疲れも溜まる。

「あの、でもちょっといい事が……」
「いいこと？」
　聞き返すマレイアス。
「ダークエルフの軍人が加勢に来たそうですよ」
　他力本願だが今はそういうこと言っていられない。
「……どういうこと？」
「さあ～そこまでは……」
　セイキンもまだ事情は知らされていないようだ。

　もう軍は……吹っ飛んでいる。

「サルンがお呼びよ」
　女ダークエルフの一人が迎えに来たらしい。
「…………お嬢様は！」
「大丈夫よ、手も出していないわ、サルンも私達もあんな子供には興味ないの」
「…………わかった」
　マレイアスは立ち上がる。これからされることももちろんわかっている。

「今日からお客さんが一人追加だから……楽しみにね」
「？　……客？」
「来なさい」
　マレイアスは言うとおりについて行く。

　セイキンはまた黙ってしまった。

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