入浴
「御領主様、準備が整いました。」
「そう、ごくろうさま。じゃあゆっくりさせてもらおうかしら」
 ミセルバはそう言うと、ゆっくりと衣服を脱ぎ始めた。美しい肉体だ。胸の形もその谷間も、魅力的この上ない。乳首の形、大きさもほどよいバランスが保たれている。
 人によって好みもあるだろうが、男はその形に興奮を覚え、女は、嫉妬することだろう。腰やおなかも無駄な贅肉がない。胸から腰、お尻にかけてのラインは、見ているだけで目の保養になる価値がある。
 ミセルバはその見事な体を見せ付けるかのようにゆっくりと大浴場へ向かっていった。

 浴場につくと数人のメイドたちが薄い白衣のようなモノをまとって待っている。ほとんど透けて見えるような衣だ。着ていないともいえるかもしれない。
 ミセルバが来ると軽く一礼して、作業に取り掛かり始めた。ゆっくりとミセルバは湯に浸かる。今日は本当に疲れたわ・・ああ・・そういえば明日もまた大勢来るのよね……どうかなりそう。
 本音だろう、一日中気が休まることもなく、次から次にいろいろな人を相手にしなければいけないのだ

「ふう」
 と、ため息をつきながら今日来た百人ぐらいの顔を思い浮かべる。
「いろいろな人がいたわね。
 そういえば、あの商人の息子は……なかなか、だった。心の中でクスッと笑うミセルバ。今日一番の収穫はこれね。
 ふふ……
 そう想いながら御領主はメイド達が集まっている場に向かう。大理石のような椅子に腰掛けると女達は、それぞれミセルバの体を洗い始めた。顔以外のすべてのパーツを5人ほどのメイドが丹念に洗っていく。まずゆっくりと首筋、背中、手先、腕が磨かれる。次に脇の下、足、太ももへ移っていく。メイドたちは肌を傷つけないように慎重である。
 だから時間もかかる。それでも身分の高いものは自分で体を洗うことは決してない。それは身分の低いものがする行為であり、貴族の者は、洗わせるのが当然であった。メイドの一人が、乳房を洗うための用意を始める。この敏感な部分を洗うのは毎回別のメイドが交代で行うことになっている。
乳房、性器を清めるには特別な布、石鹸を使うのである。そして今日の当番はあのミクであった。
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