「あ、あの……お持ちください」
「なに? 嫌だとでもいうの?」
 膣がキュッと閉められる。イキソウになるミリアム。

「あっ……」
 寸前で我慢する。あともう少しで出るところだった。
「私の身体では不満だというの?」
「そ、そうではございません」
「だったら、なぜ拒否するのかしら」
 おでこを上からガツンとぶつける。したたる汗がミリアムの額に伝わる。

「きょ、拒否ではありませんが……」
 他人とセックス禁止令はきつい。
「他に女がいるのかしら?」
「い、いえ……」
 いるといえば嘘になる。

「だったらセックスを禁止しても構わないでしょう?」
 すごいわがまま理論だ。
「し、しかし……」
「煮え切らない男ね」
 にらむ、だが笑っている。

「……んぐ!」
 強引に舌入れディ−プキス。

「誓いなさい、わたしだけとしか関係しないと……」
「そ、それは……」
 下半身が辛い、上半身も辛いが。

「誓わないのならイカせないわ。貞操帯で射精できないようにしてあげる」
「ええ?」
 男性用の貞操帯で、射精禁止?

「いやでしょう〜ミリアム」
 今度はいきなりやさしい顔だ。

「……あ、あの……」
 困る美青年。
「私の専属になれば……いろいろと兄上に働きかけてもいいわよ」
 甘い密約のささやき。いや、脅迫だ。

「…………は……はあ……」
「もちろん、兄上の後のことも……ね」
 兄が妹に地位を譲った後も重用してあげるという意味だ。将来においてこれは大きい。

「気に入ったのよ、あなたが」
「……こ、光栄です」
「だから、誓いなさい。そうしたら射精させてあげる」
 にこっと笑う。もう少しだ、この青年が堕ちるのは。

「……し、しかし」
 抵抗するミリアム。こんなわがまま女につきあってたら大変だと身体が言う。
「嫌なら今すぐに、貞操帯で縛ってあげるわ、ミウ!――」
 そう言うとミウが部屋を開けてきたのだ。どうやら側でずっと聞いていたらしい。

 これは驚くミリアム。

 さらに驚いたのは……



 男性用の貞操帯を持っていたことだった。




 両手でみせつけるように持っているミウ。この状況になるまで、じっと待っていたのだろう。これは明らかに計画的。

 ミウも大変だ。

 黒光りした貞操帯は、女性用の物に、ペニスの突起物がちょこんとついた形式だ。
 ぎょっとするミリアム。これは立派な脅迫である。

「さあ〜どうするの、答えなさい、ミリアム」
 軽くにらむ。笑ってはいるが。

 なんという女性だ。

「…………わ、わかりました」
 いきなり、実物の貞操帯を持ってこられては……インパクトはありありだった。すると、止まっていた腰を再び動かすお嬢様。

「誓いなさい、私の物になると」
「ち、誓います」
 降参した青年。
「いいわ、契約の証として……中に射精させてあげる。光栄に思うのね」
 勝ち誇るラルティーナ。とんでもない独占欲。

「は、はい……」
 もうどうにでもなれと思う。

 いきなり罠にはめられたミリアム。

 その数分後、ミリアムは勢いよく射精したのだった……
 悪魔のような契約と一緒に……
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