キスをしたサルン……その唇が指を舐め始める。 ――ウッ…… 嫌悪感が走るマレイアス。指を一本一本丁寧に舐め始める。ざらざらしている舌だ。エルフの舌は人間のモノよりさらに長く細い。サルンはかがんで巻きつくように指を舐め始めた。そう、まるで身分の高い人間の女性にキスをするように……。 次は逆の手だ。そちらも同じようにキスをした後、舐め始める。唾液だろうか?しかし人間の唾とは違い、いい匂いがする。 さらに丁寧舐めていくサルン。じっと目をつぶってそむけている女騎士。両手がいい匂いの液体で一杯になった。 「次は……どこ?」 サルンが尋ねる。 「どこにキスして舐めてほしい?」 ニッとサルンが笑う。不適な笑みで……。 「……さっさと抱きたいならしたらどうだ?」 言い返すマレイアス。両手がポッと暖かくなる。唾液のようなモノの効果だろう。 「君が決めてよ」 決してサルンが決めて仕方なくされるというやり方をとらないサルン。徐々にマレイアスにも意図が見えてきた。 「さっさとしろ!」 キッと睨むマレイアス。 「言うとおりにしないのなら僕の相手はお嬢様になる」 「……だからしろって」 「言うとおりにしないんだ、じゃあ……」 サルンがクルッと振り向いて歩こうとした時、 「わかった」 「何がわかったの?」 「言うとおりにするから……」 心の中で怒りに震えるマレイアス。こういうされかたは最も頭に来る。 「じゃあ、次はどこを舐めてほしいのかな?」 そう言われるとちょっと考え込むマレイアス。 もう一気にされてしまった方が……楽になるとも考える。 しかしここは…… 「腕」 と一言。 「腕を舐めてと言ってよ」 サルンが言う。 「腕を……舐めて」 「わかった」 と言って右腕を舐め始めた。腕に舌が這って行く……ゾクゾクッという感触が女騎士に伝わる。 ――こ、こいつ…… 目をつぶってされるがままのマレイアス。その表情をミシェルンが見ている。 (サルン……) ちょっとご不満のミシェルン。嫉妬心だろうか? 右腕を這っている舌が肩のショルダーの鎧部分に来た。 「これも外してくれる?」 言われて素直にショルダーの部分を外すマレイアス。両肩とも外した。 さっさと終わってほしいのが本音だ。どうせされる事は決まっている。 それを見越してのサルンの行為。 性格も悪そうだ。しかしどことなく品位がある。品位が…… 再び舐め始める。 「腕を少しあげて」 言われたとおりに腕をあげる。その脇を舐められる。 ――うっ! ビクっと何かが頭に響く。脇の下を舐められて少し……少し感じている。それをセイキンと女ダークエルフたちも見ている。 (サルン……確かこの前も) ミシェルンはちょっと前にシスターを性奴隷に仕立てたサルンの行為を思い出していた。 次は逆の腕だ。こっちも丁寧に舐めていく……特に脇の下を。 「ここが敏感なようだね」 「…………」 何も言わないマレイアス。 「あっ!」 ちょっと声が出た。脇の下を吸われたのだ。 チュー、チュー……丁寧に、だがしつこく吸っているサルン。ぞくぞくと嫌悪感がさらに走る。 唇をキュッとかみ締め耐える女騎士。次はそこを噛み始める。 ――はやく……やりたきゃやれ…… ねちねちとゆっくりされる事が嫌なマレイアス。もっとも相手はそれが目的なのだが。 ようやく終わったようだ。 「次はどこを舐めてほしい?」 また質問してきた。 「いいかげんにしたらどうだ」 「答えになっていない」 「……足」 マレイアスが答える。何を言っても無駄なようだ。 「わかった」 にこりと不適に笑うサルン。 ん? 言われる前に足の防具を脱いでしまったマレイアス。よほどねちねちと言われたくないと見える。先手必勝というところか。それを見てサルンが一言。 「してほしくてたまらないんだね」 嫌な性格だほんとに。 「馬鹿言うな!」 またサルンを睨む女騎士。ああいえばこう言う……ある意味屈辱だ。 「じゃあ、望みのままにしてあげるよ、でも椅子に座ってだけど」 「椅子?」 サルンが椅子を指す、さっきまでサルンが座っていた椅子だ。 言われたとおりに椅子に座ったマレイアス。 「足を椅子の背もたれにかけるんだ」 「なに?」 足を椅子の背もたれにかければ……両足を大きく開く事になる。足はもう全部生足だ。下半身はレオタードのような防具だけだ。ちょっと嫌な顔をするマレイアス。しかし逆らっても仕方がない。言われたとおりにする事にした。あそこを覆っている下半身の鎧がクローズアップされる。 「んぐ! んぐ!」 何か少年騎士がわめいている。いいかげんにしろととでも言いたいのだろう。それを尻目にマレイアスのあそこの前にひざまづいて顔を近づけるサルン。 「くあっ!」 ふとももの奥のつけねに吸い付いたサルン。ゾクゾクと嫌な気持ちが女騎士の頭を走る。 いよいよふともも攻めが始まった。 |
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