ゆっくりとマレイアスが状況を掴み始める……

 散々、身体をボロボロにされた女騎士……好き勝手やり放題にされた身体。挙句の果てには、力づくで后にさえしようとしたサルン。

 マレイアスの目が光った。今までの耐えていた眼とは違う。

 その目に、一瞬寒気を覚えたサルディーニ。引いた……あの無敵のような感覚の少年が引いた。

 一度足りとも、マレイアスに対して、そのような態度は見せなかったサルディーニ。
 その少年が……引いたのだ。

 気持ちを……

 グッと剣を掴む手を、再確認する女騎士。その剣には希望がある、未来があるのだ。

「お……お……」
 かすかに声を出すサルディーニ。妙な声だ。
 身体が……ほんの少しだけだが、身体が後ろに引いた。マレイアスの気迫に押されたのだ。


 押された? この僕が……? 


 押される? 気持ちに……? この僕が?

「そ……そんな、こと……が……」
 サルディーニが后をにらむ!

「そんなことがあるかああああああああああああああああっ!!――――」
 叫んだ同時に、両者は天高く飛び立った!

「ああっ!――――」
 ラゼが叫ぶ! いきなり上空にものすごい勢いで向かっていく二人。新たな移動用の結界を作り、マレイアスと共に、天へ昇っていく……


 ――これじゃあ……
 フォローできないラゼたち。天高く上っていったサルディーニに向かえるのは、今の状況では誰もいない。

 逃げたのだろうか?

 逃げるなら、マレイアスから逃げるはずだ。
 そう、サルディーニは、逃げたのではなかった……

 確かめるために……




 雲の上の天……

 二人はここにいる。特殊な結界のようだ。カプセルではなく、マレイアスを小さな結界で引っ張り上げてきた。5メートルほどの距離を取っているサルディーニ。

 この異常な状況を理解するために……


 (どういうことだ……なぜだ……)
 なぜ、マレイアスを攻撃できない。というか、なぜ、あそこで止まってしまうのか?


 わからないサルディーニ……
 この状況ならゆっくり考える事もできる。ラゼや他の王族達の攻撃もできない。さらにマレイアスをカプセルを使って、自分に突撃させることもここならできないからだ。

 ――くそっ……
 サルディーニに向かって行きたいマレイアス。だが、結界の中を歩いたり、移動はできない。もちろん、するようにも仕向けられる。それは結界を張った本人の専任事項だが。

 何本かの触手が巻きついたまま、赤いドレスの女がじっと待っている。チャンスを……

 (だめだ、理解できない……どういうことだ)

 もう一度、マレイアスを見る。剣を、希望の光の剣を必死に握って、強制夫である、宿敵を見ている女騎士。その、希望の表情に不快感を覚える少年。

「くっ……」
 認めたくない現実を振り切るように、次の行動に討ってでた!

「くわっ!――」
 巻きついていた触手が、ドレスのスカートの中にもぐり、膣に潜り込む! 
 にぶい感覚が、快感がよみがえってきた!

 再び絶頂快楽漬けにするつもりか?

「あはああああああああっ!――――」
 顔を真っ赤にしてよがる! 赤いドレスの女騎士!
「いい声だ、剣を離すまで、ひたすら攻めてやる!――――」
 いつものサルンに戻ってきた。

 再び膣肉が喜び始めた。触手の肉襞攻撃に、女騎士の頭は逆らえない。その表情を見て、悦に入る美少年。

「…………」
 だが、慎重だ。あくまで慎重……解決したわけではないからだ。剣を必死に持ちながら、悶える后。
 その表情を見ながら考えるサルン。

 (ならば……)

 結界を広くした。 今まで、後ろが結界の壁だったマレイアス。バックが開いた。

 そして……女騎士の後ろに回る。

「あぐっ!―― あはああああああああっ!――――」
 肛門に、アナルに衝撃が突き刺さった!


「いい、引き込み具合だ、ほら、さっさと剣を捨てな」
 ペニスを強引にアナルに入れ込む美少年。二穴を責められた女騎士は、再び快楽の波に飲まれようとしている。お尻の穴からも、淫液に似たようなものが出ている。サルンの欲望が詰まった液だ。

「くぁはっ! だめええええええええっ!――――」
 戦闘どころではない。下半身はぐちゃぐちゃ状態。それでもひっきりなしに攻め抜くサルン。

「イケ! イキ狂え! そして、僕に渡せ! わたせええええええええええっ!――」
 美しい顔が、狂気の顔へ変貌する! 激しく腰を動かし、蜜液を四方に撒き散らす二人!

「うぐはあああああああっ!――」
「いけえええええええええええええええつ!――――」
 頭が、狂うようになっているマレイアス。ダブルのエクスタシーに身も心も飛んでいる!


「だめええええええええっ! いぐううううううううううううううっ!――――」
 連続絶頂が激しくなった、マレイアスの思考はとっくに停止。それでもなお責めるサルン。


 もう、これっきりかのように……


 (離すんだ……捨てろ……それが運命だ、わが后よ)

 心で諭して、身体で責める少年。剣を捨てるまで、渡すまで一日中でも責めるつもりだ! マレイアスは声をあげるばかり! 膣肉から墳液を出しまくり、サルンの責めに答えている。

「だめ! またいぐうううううううううううううっ!――――」
 舌をべろ〜んと出し始めた……もう、意識も朦朧としている。


 だが、剣だけはしっかりと……

「うううううううっ!――――」
 サルンがうなる。ここまできても一向に捨てないマレイアス。本来なら奪いたい。

 が、怖いサルン。


 サルンが出来ること……それはマレイアスを快楽漬けにして、止める事だ。歓喜の悲鳴を上げ続けるマレイアス。身体からくる淫らな想いにだけ、反応している。それでも剣だけは握り締めている。


「おおおおおおおおおおおおおおっ!――――」
 さらに激しくつきまくる! 穴を天国へ連れて行くかのようにつきまくる!


「うはあああああああああああっ!――――」
 それに顔と、汗と淫液で答えるマレイアス。身体中から出る汗の量は半端じゃない!

「わははははああああああっ! いけえええええええええっ!!――」
 冷静さを欠くように叫ぶサルン。


 (離せ! マレイアス!―― 離すんだ!――)
 サルンがそう、心の中で叫んだ時だった。

BACK NEXT TOP