本家本元の愛撫 |
ロットがライザに薬を塗られたその夜。ミセルバの寝室で、一人の女性が、喘いでいる。そこにいる女性はもちろんミセルバだ。 綺麗な毛布を中でなにやら両手をあそこに当てて、ナニをしているらしい。 ――はあ〜いい。 最近は指の入れ方もうまくなってきた。ミクにされる快感に少しでも近づけようとするから自然と指使いもうまくなる。だが本家本元のミクにはかなわない。あの焦らしを加えた甘美な愛撫からもう一週間。そろそろ禁断症状が出てきてもいい頃だ。 ――あの時……もう少しで……止められて……とても辛かった。でも……その、あっ、あと……は…… 動きが早くなった指がミセルバの脳裏に快楽を与える。指を二本深く突き入れる。 う……んっ、ここらあたり……で、あっ……。 スッと指の動きを止めた。あのミクにされた事と同じような快感を欲している。しかし……。 ――駄目ね……自分でしても。やっぱり……。 自分で焦らしても盛り上がらない。やはり他人にされる事が大事なのよね。そう言い聞かせるとミセルバはそのまま一気に上り詰める作業に掛かった。 あっ、うあ〜いいっ、そう……そこそこ。あっ、き……きた。イッた……ああ。 指の動きがだらしなくなるように止まる。 ――でも……足りない。ああっ、やっぱり……ミク。 ミク……。 ミク……。でないと……。私、もう……。 ミクの愛撫を確実に受ける事が出来るのは、入浴の時にミクが当番になる時ぐらいだ。その当番もまちまちだ。それを決めるのはミセルバではない。いや、もちろん鶴の一声で言えば毎回ミクに、その気になればミクだけを毎晩ベッドに呼ぶことも可能だろう。しかしそれをすれば当然怪しまれる。 リリスを含めた5人のメイド以外に知られたくはないし、まして知られれば城や町中の噂になるのは確実。一市民とは全然立場が違う。 ――なにか……いい方法はないかしら。はあ〜 一応すっきりはしたミセルバだが、何かが足りない状態のままのようだ。 リリスは協力してくれるだろうけど。なかなか……ね。この前は……招待された時……ああいうことはめったにないし。 う〜ん。 ――それにしてもミクはあいかわらず元気よね。まあいつものことだけど。 このところミクはますます機嫌がいいらしい。ミセルバ様とは関係を深める事が出来たし、リリスお姉さまともうまくいっている。ミセルバには快感を与え、リリスから快感を貰う。奇妙な関係に満足しているのだろう。 ――ミク……に……され……たい。 そう思いながらミセルバは再び眠りについた。 |
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