「あはあああっ!――」 ビクビクあそこがうごめく女の子が一人いる。女医さんからなにやら妙なモノを塗られているのだ。 「どう? 感じる?」 「は、はい……ふああ〜」 ふにゃふにゃのような表情になっている女の子。年は十代後半だろうか? 診察台のようなところに両手足を縛られているのだ。何をしているかというと……実験である。 「さて、もうちょっと塗ってみるわね」 「あはっ……お願いしますううう」 とろけるような感触にえもいわれぬ表情を出す女の子。どうやら試験薬を使われているらしい。ミルミはある程度あそこに塗り薬を塗ると今度は椅子に座って観察し始めた。 ――ふ〜む、予定よりもちょっと不満かな? 本当はもっと淫らになる予定だったらしい。 ――でも、臨床実験できるだけでも感謝しないと…… お金がないミルミは、猿などの動物実験でしか今までほとんど試したことがない。ところが、今回の件で思いがけない高収入が入ったのだ。 原因はもちろんミセルバ様である。 「あつい〜 あついですうう〜」 「うんうん、それでいいのよ、もっとあそこがとろけるようになるわよ。いえ、ならないといけないのよ」 大事な実験である。研究費を使っての実験だ。無駄には出来ない。この女の子にも高いお金を払っているのだ。そうしないと売春婦でもなかなか引き受けてはくれないのが現実。 危険な実験ではなくてもやはり見返りがないと……というのが実情だ。 「やだああああっ」 「ん? どうしたの?」 異変にピクッとまゆが動く女医さん。 「あはああっ〜もうすご〜い」 口元が緩み、ニヤニヤしている女の子。 ――ふむふむ、感度のために口元が緩む……と。 的確に観察をして、表情をデータベース化しているようだ。医学博士というより、性医学の専門といった感じのミルミ。 「とろけそう〜」 目までにやにやしてきた。よほど、気持ちがいいらしい。しかしミルミは何も触っていない。なのにあそこはもうびちょびちょ。 ――あれから十分か……う〜んもうちょっと…… 女の子のよがり方がまだ足りないというのだろうか? 女医さんはご不満顔だ。 「せ、先生……は、はやくう〜」 えへへという顔をしてミルミ女医を呼ぶ女の子。もうしてほしくてしてほしくてたまらない。 「……わかったわ」 といって横にあるバイブを取り出した。 「さあ〜どれだけ感度がよくなっったか調査を開始します」 なんかインテリ口調である。二人でゆっくり楽しみましょうね、という感じではない。 ミルミがバイブを当て始めた…… 療養所というところがある。リリスとミクは今、ここにいる。あれからこちらに移送されてきたのだ。そして医者の担当はミルミ女医からライザ女医に代わっていた。ライザはお城の担当医。当然、立場上ライザが診ることになる。 しかしライザ自身不満があった……こうなった理由を聞かされていない。これは原因を探る上で、非常に困るというわけ。 「うん、特別わるいと思われるところはないわ」 「そうですか……」 表情はまださえないリリス。あれから一週間が過ぎていた。 「リリスさん、一つ聞いていいからしら?」 「なんでしょう?」 胸元を戻そうとしているリリスに尋ねるライザ。 「ミセルバ様から、一応あなたとミクさんの同意があれば理由を聞いてもいいと言われたの」 「……はい」 「医者としても、ただ気分がすぐれない、それだけでは困るのよ」 ようはなぜ気分がすぐれないのか、なぜ療養所に移されたのか? まったく意味がわからずに、ただ診ろと言われているライザ。医者としてはちょっとそれは困るというわけだ。もちろん御馬車の噂は知っている。 「理由を言ってほしいと言われるのですね」 「ええ、できればね」 聞かないとこれからの治療にも困るということだろう。 「わかりました、先生もこのままでは困るでしょうから、お話いたしますわ」 リリスはわけを話始めた…… |
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