「あ……くうううっ」
 さんざん焦らされたアレは、今度は女のあそこで苦しめられている。
 唇のやわらかさとは別の方法で。

「いい、結構いいわよ!」
 どうやら具合はいいようだ。シスアも満足している。激しい出し入れが女性上位で始まっている。その股間に釘づけのメイドさん。こんな経験はもちろん初めてだ。
 汗が吹き出るミリアム。これだけもてあそばれてもまだ絶頂が来ないのは、とても辛い。勝手にイクことはもちろん出来るはずなのだが……

 ――う……あああっ……
 必死に我慢しているめがね青年。この女のいいなりにもなりたくない。だからといって、射精してしまうと負けたという気持ちになるのだ。これも屈辱に感じるミリアム。

「はあ〜はあ〜あなたってすごいのね〜」
 ちょっとミリアムという男を見直しているような言い方。にじみ出た汗にまみれながら思うシスア。

「君の思うとお……りには……ならない」
 苦しみながらも必死に言い返す。プライドがそうさせるのか?
「そう……じゃあ、我慢してね」
 といって汗を飛び散らせながら、さらに下半身の動きを強める。激しい挿入欲が、両者を襲い始めた。もう男も女もお互いのプライドをかけてセックスしているようだ。シスアが笑みを浮かべながら喘ぎ声を出し、それを睨みつけながらミリアムが見ているのだ。
 メイドさんが見ているのにたいした二人である。ある意味、息が合っている。

 まさにプライド同士の激突!――

 ――す、すごい……すごい……
 それをメイドさんも必死に食い入るように見ていたのであった。

 


 鏡の目の前でゆっくりと貞操帯を外しにかかる。鏡に座ったまま脚を開き、ベルトを緩めている女。
 その姿をじっくりと見ているのはもちろんミセルバさまだ。埋め込まれていたバイブがゆっくりと取り出される。

「う……あっ!――」
 抜き出す瞬間、軽く絶頂が走ったような気がした。でも身体も心も満たされてはいない。

 鏡にはっきりと外された貞操帯と、悶えているミセルバさまがいる。はあはあ〜とうつろな目で、鏡のミセルバさまを見る女領主。

 ――す、すごい……

 自分の背徳の行為を見て、ますます悦に浸る。それがどんどんマゾの身体を作っていくのだ。抜いた瞬間、ぽっかりと穴が開いたようになった。しかし、ここから強烈な欲求が襲い掛かる。

 ――し、したい……おもいっきり……
 愛液でびしょびしょのバイブ貞操帯を、ゆっくりと顔に近づける。

 ――こ、これで……

 そう思うと、バイブの根元に隙間があるのをみつけるミセルバさま。
 濡れたバイブをなんとなくひねると……

 カチッ!――

「あ……」
 回すと緩むではないか! 

 これで……これで……

 オナニーの仕上げをしろという神のおぼしめしだ。


 自分の愛の液で濡れているバイブを見る。黒い貞操帯のバイブは黒い。その形と異型の雰囲気にトキメキといけない想いがさらに強まる。

 ためらわずにミセルバさまはあそこにバイブを入れ込んだ……
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