――すごい……なんて……おっぱいだ!

 さっきからじっくりと眺めているラミレス。巨乳が見事に二つに並んでいる。女軍人の乳はいつ見ても魅力的だ。湯につかっている下半身は見えないが。


「ちょっと! いいかげんにしなさい!」
 今度はさっきの女性とは別の女性が石鹸を投げつける!あわてて顔を引っ込めるラミレス。

 ――くそ! せっかくじっくり見たかったのに……まあいいや。
 どうやらラミレスは覗くのをやめたようだ。最近屋敷にいても面白くない。大工などがずかずか入ってきて屋敷の修復を行っている。普段一人ではあまり出かけないラミレスだが、今日はこの城の浴場に来ていた。

 (元気ねえ〜ラミレスさまも。 元気といえば殿下も……)

 そう考えるとちょっとあそこがうずく……まだ身体はさっきの快楽から完全に脱してはいない。よみがえる官能がルビアをちょっと淫らにさせる。

「あきらめたようだね、あの坊や」
「え、ええ……そうですね」
 おばあさんに言われてなんとなくうなずくルビア。再び美乳まで湯につからせ見えないようにする。

 (やだ……火照ってきちゃった)
 身体が淫らな気持ちを呼び起こすように、肉体の奥から妙な気持ちが込み上げる。
 薬の作用も効いているが、やはりあの殿下との衝撃はまだまだ強烈だ。

 (とにかく……ゆっくり考えよう……そうよね、もっと気楽に行かないとね……

 はあ〜でも……)

 気楽にと言われても無理だろう。さっきのは夢じゃない、現実だ。殿下のペニスで狂いまくっていたのは事実なのだから。
ゆっくりと湯につかりながらルビアは考えていた。







 夜は必ずやってくる。やってこない日はない。店から出てきたルビアの夫は今日の売り上げを再確認しながら歩いている。従者が二人ほどいる。店を運営するのに雇ったらしい。

 



 それを後ろから見ている男達がいる。





「あれか……ルビアの男とかいうのは」
「そうっす」
 殿下たちを襲った一味のようだ。二人で後をつけている。この前の人間達とはまた違うようだ。

「いつになったら計画実行するんでしょ?」
「さあな、今は例の件で忙しいからな」
 別の件とはなんだろうか? どっかに盗みにでも入るつもりだろうか?

「男の顔は俺も覚えた、とにかくしばらくはあちらが優先だ、人騒動犯してやろうぜ」
「ええ……」
 にっと笑う男達。なにか企んでいるようである。
 二人の男はじっとルビアの夫を見続けている。

 ――ふっ、今に見てろよ。


 そう思いながらマグアイヤを見つめる男達であった。






 屋敷に戻ったマグ。いそいそと夕食の用意をしているメイドたち。前にいた屋敷では、
 おばあさんともう一人だけだった。今は5人ほど雇っている。

 みんな若い……色気があるメイドもいる。でもマグアイヤはルビア一筋だ。


「おかえりなさいませ」
「うん」
 メイドに言われて軽くうなずく夫。今日も一日無事済んだという感じ。

「奥様はもう上でくつろいでいらっしゃいます」
「食事済んだの?」
「ええ、何か急いで食べられてましたので……」
 この時間ならまだマグを待って一緒に食事をしてくれるのがルビアの性格なのだが。

「そう……わかった」
 マグは何か仕事かと思っていた。しかし今日のルビアは違っていた。

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